シンポジスト
高齢者虐待を未然に防ぐために―医療現場に潜むリスクと組織的アプローチ-

岡本 充子 おかもと じゅんこ
社会医療法人近森会 理事
統括看護部長
老人看護専門看護師
【資格】看護師・保健師
老人看護専門看護師(2002年取得)
【学歴】1990年 高知女子大学家政学部看護学科 卒業
2000年 高知女子大学大学院看護学研究科(修士課程)修了
【職歴】1990年 日本医科大学附属病院
1994年 医療法人近森会 訪問看護ステーションちかもり
2000年 医療法人近森会 (現 社会医療法人近森会)近森病院
2014年4月〜 統括看護部長
2016年10月〜 社会医療法人近森会 理事
【社会活動】日本老年看護学会理事
【著書(共著)】
桑田美代子・吉岡佐知子・西山みどり編:超高齢者の緩和ケア、南山堂、2022
中島紀恵子編:認知症の人びとの看護 第4版、医歯薬出版株式会社、2024
岡本充子・西山みどり編:改訂2版 高齢者看護すぐに実践トータルナビ、メディカ出版、2025
虐待が起こらない介護施設を実現するためにできること

臼谷 千賀子 うすたに ちかこ
特別養護老人ホーム寿山苑 施設長
2005年に社会福祉法人寿山会 特別養護老人ホーム寿山苑施設長として入職する。理念浸透、人材育成、業務・組織・人間関係管理に関わる取り組みが、2014年厚生労働省発行「働きやすい・働きがいのある職場つくり事例集」に掲載される。2021年には愛媛県令和3年度えひめ女性活躍推進強化事業「ひめボス」において①ワークライフバランスの推進②職員のメンタルヘルス③多様な人材雇用で組織を活性化させる発表し準グランプリに選ばれる。
資格:社会福祉士 介護支援専門員 認知症介護指導者
予兆をとらえ、当事者主体で取り組む未然防止

川端 伸子 かわばた のぶこ
一般社団法人 権利擁護支援プロジェクトともす 代表理事
一般社団法人 高齢者虐待防止学会 理事
プロフィール
ケアワーカー、医療ソーシャルワーカーを経て、平成18年4月より東京都老人総合研究所に入職。介護予防区市町村サポートセンターにて権利擁護、高齢者虐待についての相談・研修を担当。
平成21年4月より東京都福祉保健財団高齢者権利擁護支援センターの専門相談員、同センターのセンター長(平成22年4月〜平成29年3月)、アドバイザー(平成29年4月〜平成30年3月)を務める。
一方で、専門職として後見事案を個人受任し、平成21年〜2年間、東京社会福祉会ぱあとなあ東京の担当理事を務める。
平成23年から(公社)あい権利擁護支援ネットより、虐待防止・権利擁護に関する講師派遣を担当。(公社)あい権利擁護支援ネットは、このほか困難事案の法人後見を実施。
平成30年4月より令和5年3月末までの5年間、厚生労働省にて成年後見制度利用促進専門官として勤務。「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」の作成、「後見人等のための意思決定支援研修」「LIFE 意思決定支援の基本的考え方ー『私の人生の主人公は、私』」の作成、第二期成年後見制度利用促進基本計画の策定に関わる。
令和5年5月より現職。講師、アドバイザー、事例検討、研修企画などをつうじ、各地域の権利擁護の支援者の後方支援をしている。令和6年6月より高齢者虐待防止学会理事。
著書に第一法規『仕事はかどるケアマネ術シリース4』 はじめの一歩が大切!遅れ医師虐待防止ー在宅看護での聴講発見・支援のポイントー』(2017年)、中央法規『事例で深めるソーシャルワーク実習』(2014年)など。
認知症の本人から見た高齢者虐待防止

山中 しのぶ やまなか しのぶ
一般社団法人セカンド・ストーリー代表理事
3人の子供をシングルマザーで子育てしている中、2017年ぐらいから、体調の不調を感じ病院受診するが鬱のような感じと言われ原因がはっきりしないまま生活をしていいましたが、2019年若年性アルツハイマーをテーマにしたドラマを見た、当時高校3年生の息子に認知症と疑われ受信し診断を受けました。
絶望期間もありましたが、現在では、認知症になっても悪くない社会をつくりたいと思い、2024年4月法人を設立しました。法人では、メンバ-(利用者)と一緒に地域の企業と連携し働くデイサービスを経営し、自らも介護職員として働いています。
診断前から診断後、現在にわたる私たちのストーリーを発表させていただきます。
1977年生まれ
2022年4月 一般社団法人セカンド・ストーリー設立
2022年7月 高知県希望大使委嘱
2022年10月 香南市地域密着型通所介護でいさぁびすはっぴぃ 開所
2023年10月 ミーティングセンターKOCHI始動
2024年4月 高知市地域密着型通所介護でいさぁびすはっぴぃ大津 開所
2024年4月 世界アルツハイマー病協会 Global Dementia Experts Panel (国際本人委員)委員就任
座長
山口 光治 やまぐち こうじ

淑徳大学 総合福祉学部 社会福祉学科 教授
特別養護老人ホーム介護職員、生活相談員、国際医療福祉大学医療福祉学科専任講師等を経て、現在、淑徳大学学長 総合福祉学部教授。
専門領域:社会福祉学(social work)、特に高齢者福祉と高齢者虐待防止。社会福祉士、介護福祉士。社会活動:一般社団法人日本高齢者虐待防止学会理事、社会福祉法人至誠学舎立川評議員、国分寺市介護保険運営協議会委員ほか。
著書等:『権利擁護を支える法制度第二版』共著(2025/中央法規)、『権利擁護を支える法制度』編著者(2021/みらい)、「高齢者虐待に関する養護者支援の実態と課題;全国の実態調査をもとにして」共著(2020/日本高齢者虐待防止学会誌)、「高齢者虐待防止のための養護者支援」単著(2019/日本高齢者虐待防止学会誌)、『在宅高齢者虐待の虐待者と被虐待者の関係性に焦点をあてた介入実践モデルに関する研究』JSPS 科研費26380768 研究成果報告書(2017)、『権利擁護と成年後見制度(第3版)』編著者(2016/みらい)、『社会福祉研究のフロンティア― 研究を志す人たちへ』共著(2014/有斐閣)、『改訂地域包括支援センターのソーシャルワーク実践』分担執筆(2012/中央法規)、『高齢者虐待とソーシャルワーク』単著(2009/みらい)他
指定討論者

池田 直樹 いけだ なおき
一般社団法人日本高齢者虐待防止学会 理事長
1976年京都大学法学部卒。86年大阪弁護士会に登録。95年サンフランシスコで権利擁護活動を視察し、97年「大阪アドボカシー法律事務所」を設立し、その後「上本町総合法律事務所」に変更。ライフワークは高齢者や障害者の人権問題。日弁連高齢者障害者の権利に関する委員会副委員長、2004年大阪弁護士会人権擁護委員会委員長、大阪府社会福祉協議会運営適正化委員会委員などを務め、現在日弁連障害のある人の差別禁止に関する調査研究委員会副委員長、大阪市社会福祉研修・情報センター運営委員会委員。オーストラリアの高齢者入所施設、シカゴの障害者権利擁護センターの視察、オランダでの知的障害者の世界大会に参加、イギリスの障害者権利擁護委員会を視察、ドイツでの障がい者権利擁護見本市の視察、バンコック(タイ)でのアジアの障害者権利擁護の報告会に参加。障害者差別禁止法関係のコラム「丸い地球の街角で」を毎日新聞に連載。07年「共著・高齢者虐待対応の法律と実務(学陽書房)」、09年「共著・ケーススタディ・障がいと人権(生活書院)」、23年「共著・外国籍だと調停委員になれないの?(生活書院)」