2020年度 理事会企画セミナー

2020年度の学術大会(第17回梅田大会)は、コロナ禍のためやむを得ず中止としました。そこで、例年大会前日に大会実行委員会と共同で実施してきた理事会企画を、「理事会企画セミナー」という形でおこないます。本セミナーはzoomウェビナー(参加費無料)です。ぜひご参加ください。

セミナーの概要

項目詳細
テーマ報 告 「高齢者虐待に関する調査結果および省令等に関する動きの報告」
テーマ1「ウィズコロナ時代の施設内虐待防止の在り方」
テーマ2「高齢者虐待防止法の改正課題」
日時2021年3月7日(日)13:00~15:30
形式zoomウェビナーによるオンラインセミナー
参加費無料 ※事前申し込みが必要です
対象・定員高齢者介護に携わっている施設関係者、行政関係者、市民
高齢者虐待防止に関心のある方、研究者
200名
申込方法事前申し込みが必要です。
申し込み締め切り 2021年3月5日(金)
※本セミナーの申込みは終了いたしました。ありがとうございました。
その他質問はZoom招待URLお知らせ時に質問フォームリンクをお送りします。当日の質疑応答時間に返答いたします。当日の時間内に回答出来なかった場合は、期間を限定してホームページに掲載いたします。

プログラム

時間内容
12:30受付開始
13:00理事長挨拶
13:05「高齢者虐待に関する調査結果および省令等に関する動きの報告」(20分)
 厚生労働省 高齢者虐待防止対策専門官 乙幡美佐江
13:25テーマ1「ウィズコロナ時代の施設内虐待防止の在り方」
パンデミックと施設ケア、不適切な状態をどう改善するのか。外出自粛や施設のロックダウン状態など、新たな状況下での施設内虐待の変化がみられる。コロナ禍の現状と取り組みについてご報告する。
司会 日本高齢者虐待防止学会 理事 柴尾慶次

「コロナ禍の介護施設の現状、取組み」(20分)
 社会福祉法人晋栄福祉会 兵庫エリア総合施設長 
 中山ちどり施設長 石村陽一

「韓国の介護施設での虐待防止の取組み」(20分)
 韓国保健社会研究院 
 研究員 任貞美(イムジョンミ)

「ウィズコロナ時代の施設内虐待防止」(20分)
 介護老人保健施設大阪緑ヶ丘 
 事務長 柴尾慶次
14:25休憩(10分)
14:35テーマ2「高齢者虐待防止法の改正課題」(50分)
高齢者虐待防止法の改正の課題について、様々な立場から議論し、論点整理を行い、本学会の最新の改正要綱をとりまとめる場とする。
コーディネーター 日本高齢者虐待防止学会 法制度推進委員会委員長 滝沢香

「法改正の取り組みと課題」(10分)
 日本高齢者虐待防止学会
 理事長 池田直樹

「高齢者虐待の実態と改正への要望」(10分)
 大垣市社会福祉課 課長 篠田 浩

パネルディスカッション~質疑応答(30分)
15:25まとめ
15:30終了

講師プロフィールおよび内容


「高齢者虐待に関する調査結果および省令等に関する動きの報告」

厚生労働省老健局高齢者支援課高齢者虐待防止対策専門官
乙幡 美佐江(おっぱたみさえ)

職歴;デーサービスセンター相談員、居宅介護支援事業所ケアマネジャー、社会福祉協議会日常生活自立支援事業専門員、地域包括支援センター社会福祉士、市役所高齢者支援課権利擁護担当、東京都高齢者権利擁護センター専門相談員、大学非常勤、権利擁護関係研修講師、地域包括支援センタースーパーバイザーなど
学歴;ルーテル学院大学大学院総合人間学研究科社会福祉学専攻博士後期課程修了(社会福祉学博士)
著書等;「ソーシャルワーク実践による高齢者虐待予防」民事法研究会 、「高齢者虐待の主な実情と行政の対応」『実践成年後見』No89,民事法研究会,p16-23.

(講演内容)
・令和元年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果
・指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令における虐待防止規定の創設について


「コロナ禍の介護施設の現状、取組み」

晋栄福祉会 兵庫エリア総合施設長 /中山ちどり 施設長
石村 陽一(いしむらよういち)

大学卒業後、医療ソーシャルワーカーとして病院に勤務。その後、特別養護老人ホームにおいて、介護職・施設リスクマネジャーなどを担当。介護保険施行後は、訪問介護事業所等の立ち上げ、介護支援専門員、入所の生活相談や地域包括支援センターと訪問介護の管理等を行う。現在は、晋栄福祉会兵庫エリア総合施設長、中山ちどり施設長。大阪市立大学大学院経営学研究科(MBA)修了。社会福祉士/介護福祉士/主任介護支援専門員

(講演内容)
「コロナ禍の介護施設の現状、取組み」
当施設における新型コロナウイルスの感染拡大における介護現場の変化について紹介します。新型コロナウイルス対策で揺れる介護現場の生の声から見えてきたリアルな現状とその取組みについてお伝えします。


「韓国の介護施設での虐待防止の取組み」

韓国保健社会研究院
任貞美(イムジョンミ)

2005年、国立慶尚大学 社会福祉学科 卒業(学士)
2013年、日本社会事業大学院 社会福祉学科 卒業(修士)
2017年、同志社大学院 社会福祉学科 卒業(博士)
日本学術振興会 特別研究員(DC)と外国人特別研究員(PD)を経て、現在、国策研究機関である韓国保健社会研究院に在籍
日本社会福祉学会賞(論文部門)、南山大学社会倫理研究所 優秀論文賞

(講演内容)
今回の発表では韓国の介護施設の虐待の現状と虐待予防のための政府と施設の取り組みについて発表したいと思う。まず韓国は2004年老人福祉法の中に虐待防止に関する条項が新設されてから政府によって施設内虐待件数が集計されはじめた。2009年には施設内虐待が全体高齢者虐待のうち2.7%を示したが、2019年には11.8%を示すほど増加した。また施設内虐待件数も2009年71件であったが、2019年には617件に上るなど、10年間約9倍まで増加している。そのため、政府(社会保障委員会)は2014年と2016年に高齢者虐待防止総合対策を発表し、施設内虐待を予防するための対策などを提案している。例えば、2014年には①事前通報をせず施設の点検を実施する対策を新設、②介護施設評価指標に人権と虐待に関する指標を新設、③高齢者虐待行為により行政処分を受けた施設、施設長や職員の名前と履歴を保健福祉部(日本の厚生労働省)や健康保険公団(日本の市町村)のホームページ等に公表すること、が主な内容となる。2016年対策の主な内容としては、①施設虐待の届出率の向上のための制度改善、②老人保護専門機関(虐待の現場調査を担当する政府の委託機関)などによる施設職員と入所老人への高齢者虐待予防教育の実施、③老人病院の虐待防止制度の強化などが含まれる。しかし、こういった努力にもかかわらず施設内虐待は依然として上昇しており、潜在化されている虐待も多いことが懸念されている。ケアサービスの質を上げるための取り組みを総合的に開発し、それを指導監督する行政の力を再整備する必要性、介護職員の処遇改善を通した虐待予防の必要性などが指摘され、韓国では現在必須労働者保護法案などが国会に上程されている。


「ウィズコロナ時代の施設内虐待防止」

介護老人保健施設大阪緑ヶ丘
柴尾 慶次(しばおよしつぐ)

大阪教育大学大学院修士課程修了(学術修士) 社会福祉士   1979年社会福祉法人聖徳会入社。 大阪老人ホームで生活指導員、在宅責任者を歴任。1999年社会福祉法人南海福祉事業会入社、フィオーレ南海施設長、2014年社会医療法人慈薫会入社 介護老人保健施設大阪緑ヶ丘 事務長。 大阪教育大学非常勤講師、花園大学、四天王寺国際仏教大学、大阪府立大学等で非常勤講師を務めた。 【著書】介護事故とリスクマネジメント(中央法規出版)、介護現場におけるリスクマネジメント・ワークブック(中央法規出版)、高齢者虐待に挑む・同増補版(中央法規出版)、7訂介護支援専門員基本テキスト(長寿社会開発センター)、介護職員初任者研修テキスト(長寿社会開発センター)、介護職員実務者研修テキスト(長寿社会開発センター)、市民後見人養成テキスト(NPO法人地域ケア政策ネットワーク)など。

(講演内容)
パンデミックと施設ケア、不適切な状態をどう改善するのか。社会を窒息させるパンデミックが、人と人との関係性の歪みである虐待の構造も変えてしまった。自宅や施設が密室化し、外部の目の届かない空間、閉じられた関係性が虐待を構成。児童虐待対応件数が過去最多のペースで増加。DV相談件数も1.6倍に。日本ケアラー連盟の緊急調査でも仕事が減り、収入が減り、ケアの時間が長くなり、介護疲労、ストレスの増大を訴えるケアラーが多い。日本クラフトユニオンの緊急アンケートでは、人員不足にさらに長時間労働や休日出勤が増え、施設でコロナが発生すると風評被害にさらされている。全国老施協の緊急アンケートも同様に、人員配置緩和、対策チームの派遣などを要望している。エッセンシャルワーカー、生活を支える専門職として、ストレスにさらされている。そういった状況で、閉じ込め型の虐待が当然視されるようになっている。面会制限、外部との交流遮断、落ち着かなくなる利用者、利用者同士のけんかなど、入所までは家族と普通に接してきたのに、入所した途端に、ガラス越し面会しかできない。 ウィズコロナ時代にふさわしいケアを作り上げる必要がある。


申し込み

本セミナーの申し込みは終了しました。ありがとうございました。

お問い合わせ先

日本高齢者虐待防止学会 事務センター
〒338-0812 さいたま市桜区神田313-1 B105
電話 048-711-7144  FAX 050-3737-4902
問い合わせフォームはこちら